ハイペリカムの物語
園芸でよく見かける可愛らしい赤い実のなるハイペリカム。
散歩道にたくさん植えられている常緑の低木のキンシバイ(金糸梅)。
5月の五月晴れの時は
淡いアジサイの若い花と、色鮮やかな黄色とのコントラストが
少し先のすがすがしい夏を連想させてくれます。
どれもハイペリカムの仲間だけれど、
ホメオパシーでレメディとして使われるものは
Hypericum perforatumの方。
一般にはセントジョーンズワート(St. John's wort/ヨハネの植物、
wortは古い言葉で植物の意味)とも呼ばれ
6月24日に収穫することで知られている象徴的なお花です。
近くのハーブガーデンでは
6月24日に合わせた花摘みのイベントをするくらい有名♪
そう、赤い実のなるハイペリカムや
金糸梅よりも西洋オトギリソウは少し遅れて
夏至が近くなるとその花を咲かせるんです!
日本だと、鷹匠の秘伝の秘薬としての伝説の方が
有名かもしれませんね♪
その秘薬の秘密をばらした弟を兄が切り殺してしまう伝説は
ハイペリカムのずば抜けた効力を思いだすと
あながち本当だったのでは?と一人で想像しています(笑)
花びらや葉の黒点(赤点)を見るたびに
少し冷っとする伝説を思いだすけれども、
ハイペリカムの物語に触れると、
印象が鮮明に残って、
実際にレメディを選ぶときにその印象が
助けとなりますね♪
ホメオパシーではうつうつした気分の時よりも
神経の痛みに使っていくのですが、
その痛みって本当に耐え難い痛み…
歯痛にしろ神経の痛みにしろ…
そんな時にハイペリカムを知っていると
一瞬で痛みから解放され、
大きな安どのため息が出るほど!
ぜひ、レメディキットに忍ばせて
おいてくださいね♪
マテリア・メディカ
全体の特徴:手指、足指、爪床の損傷に優れた力を発揮する。撃ち抜かれたような、刺されるような痛みと、傷に。歯根の神経痛、身震い。古い瘢痕の痛み
悪化:損傷、振動
好転:うつ伏せ、反る、さする
精神:聞き間違い、高いところから落下する不安、うつ
頭部:頭が大きいように感じる
喉:恐怖や不安のあとに食道を熱いものがこみあげてくる感覚
胃:口の中の熱感
腹部:へそが泡立つ感じ、痛みを伴痔
女性:仙骨と臀部の激しい後陣痛、ひどい頭痛と鉗子分娩後の痛み
心臓:心臓が下に落ちそうな感覚
首・背中:鼻骨の痛み、痛みは脊椎を放射状に上り四肢を下りる、臀部、腰のくびれ、仙骨の痛み、産後
四肢:長時間座っていた後の坐骨神経(左)の痛み、尾骨を打った後の激しい痛み
皮膚:大きく開いた傷口、古い瘢痕の痛み
睡眠:常に眠い
熱:全身の震え、尿意を伴う
関連レメディ:Arn. Calend. Led. Rhus-t.