昔の絵はコウイカの墨で描かれていました。
『セピア色』の由来ですね。
ハーネマンが知り合いの画家から頭痛が酷いから診てくれと頼まれ、
コウイカの墨をつけた筆先を舐めるのをやめるよう勧めたら、酷い頭痛が治ったエピソードはとても有名です。
コウイカの墨を口にすることで頭痛を起こしていた、
つまり、現れて欲しくない症状が出ていたプルービングの良い症例です。
セピアは女性の症状にとても深く入っていく代表的なレメディです。
例えば、生理前のうつっぽさや不調、子宮の問題、子宮脱など。
セピアは女性の症状と切っても切れないレメディです。
女性の症状で使われるレメディは他にも沢山ありますが、
レメディキットに入っているくらい、ポリクレストレメディのセピアは、
多くの女性に使っていけるレメディということです。
女性の症状を調べていくと、
レメディのマテリアメディカを学ぶと同時に、長く続いてきている医療体制、治療法、女性の歴史さえも見えて来ます。
それほど、広い視野で俯瞰して見せてくれるセピアの存在は、
女性に関する問題を紐解いていくのに欠かせません。
生理前や妊娠中のむくみも理由があって体に水分を溜め込みます。
生理の前中後に眠くなるのも、体に力が入らないのも、理由があって起こります。
それをホルモン療法などで普段と変わらないようにさせることは、
体にとっては酷なことなのかもしれません。
そうやって毎月一度やってくる生理は来るべくして来るものですが、
様々な介入によってバランスを崩していきます。
本来ならば、激痛はおこらない生理がひどくなったり、
体がずっとむくみっぱなしになったりします。
一度崩れたバランスを戻すことは、
もともとの体に戻すことですが、
それがしづらくなっている女性は増えているようです。
生まれた時から女性の卵子の数は決まっていますが、
その数が少ない場合、ゆくゆくは不妊治療へと進んで行きます。
けれど、そうなった理由はどこにあるのでしょうか?
お母さん、または祖母もピルを使わないと生理が酷くて生活に支障があった、
という家族歴までさかのぼる必要があります。
先住民の女性は出産が心地よいと感じる、痛いものではない、という話を聞いたことがあります。
おそらく女性とはそのような出産ができるものなのでしょう。
けれども、いつからか、女性の体は出産に耐えられないようになってきています。
それは何故でしょうか?
麻酔やホルモン剤や帝王切開による出産が多く占めるようになった
背景を見つめ直さないといけないですね。
海の中で敵が現れたら、墨の煙幕を吐き、猛スピードで逃げるコウイカは
元気な姿です。セピアの入る人も普段は仕事が好きで、ダンスやテニスと激しい運動を好み、
そしてその運動に耐えられる筋力があります。
けれどもひとたび体調を崩すと、体中の筋力が垂れだがり、
内臓が下がってくるような感覚から、
脚を組みたがります。
家族に対しても無気力で無関心になり、
シクシク泣きながら、家事をします。
全てが伸び切ったゴムのようになってしまうセピア。
こんな症状で困っている方に使ってみてくださいね。